連日、新型コロナウイルスの話ばかりで気分が鬱々としがちですよね。
もうそこまで春は近づいているというのに、国内の全てが自粛モードになり、その収束の終わりは未だ見通しがついていません。
そんな新型コロナウイルスに国民は神経を尖らしていますが、その裏で昨年2019年の1月、「ある病気」が原因で毎日50人以上が亡くなっていました。
これは国内で起こっていた事実なのです。
とても驚きですよね?
その「ある病気」とは何か分かりますか?
今回は新型コロナウイルスと、1日50人もの人が亡くなった「ある病気」についてお話します。
1日50人以上亡くなった「ある病気」とは
新型コロナウイルスで亡くなった人の数は、2020年3月14日現在、国内では21名となっております。(厚生労働省2020年3月13日報道発表資料より)
「ある病気」は1日50人以上もの人が亡くなったことを考えると、いかに恐怖の病気であるかがわかります。
みなさん「ある病気」が何か、そろそろおわかりでしょうか。
「ある病気」とは「インフルエンザ」です。
2019年1月だけで、実に1685人もの人がインフルエンザにより亡くなっているのです。
(厚生労働省「人口勤怠統計」より)
また2019年、2018年ともにインフルエンザにより亡くなった人の数は3000人を超えています。
この数値は、新型コロナウイルスのニュースに注目されるがあまり、あまり知られていない恐怖の事実なのです。
新型コロナウイルスを怖く感じる理由
亡くなった人の数を見て、やはりインフルエンザは怖いと思いましたか?
インフルエンザは重症化すると怖いということは、みなさんもお分かりだと思います。
ではなぜ人々は新型コロナウイルスばかりを怖がるのでしょうか?
それは「新型」というところにあると思われます。
新型の感染症というのは、今後の動向が予想できません。
どれぐらい拡大するのか…
どのワクチンが効くのか…
いつ収束するのか…
参考にすべき過去の例もなく、拡大し続ける感染症に不安を感じることは、当然のことなのです。
また新型コロナウイルスの恐怖を更に助長させるのが、テレビや新聞、SNSの情報が過度であるとも言われています。
新型コロナウイルスに関連し、マスクの転売や紙製品の売切れの情報を拡散することで、人々は「これまでにないとんでもない事態」と恐怖を感じてしまうのでしょう。
新型の感染症が人々に恐怖感を与えることは、当然のことでもあります。
過去、インフルエンザで亡くなった人が多かったのが、1957年「アジアかぜ」と呼ばれていた、当時でいうところの新型インフルエンザです。
日本では「A香港型」と呼ばれ、国内で約5700人もの人が亡くなりました。
まさに当時の日本は現在の新型コロナウイルスのように、未知なるウイルスに恐怖を感じていたと思われます。
年々増加するインフルエンザ死亡者数
1950年以降のインフルエンザで亡くなった人の数を並べていくと、2018年が6番目に多く、2017年が7番目となっています。
2019年~2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、人々のウイルス感染に対する意識の高まりや、行政や自治体が呼びかけや対策により、インフルエンザの患者数は減っています。
しかし、日本はここ数年インフルエンザで亡くなる人の数が増えています。
現在新型コロナウイルスで亡くなった人の数が、現在全世界で約4000人超です。
2018年から2年連続でインフルエンザで亡くなった人が、国内だけで年間3000人を超えているというう事実は、いかにインフルエンザが恐ろしい病気であるかを痛感させられます。
なぜインフルエンザは年々増加するのか?
インフルエンザには、タミフルやリレンザなどの特効薬があるにも関わらず、なぜインフルエンザで亡くなる人が減らないのでしょうか?
これに対しては、気候変動や外国からの観光客が増加したことなど、様々な要因が考えられています。
特に日本がこれから抱える大きな問題として、高齢化社会が進行していることは、インフルエンザだけではなく、今回の新型コロナウイルス、またその他の感染症による死亡者数の増加の起因だと思われます。
高齢化社会とインフルエンザ
インフルエンザで亡くなった人の8割以上が65歳以上です。
日本は総人口の28.4%が65歳以上、7人に1人が高齢者です。
高齢者が多い日本では、必然的にインフルエンザで亡くなる人の数が多くなってしまうのです。
まとめ
新型コロナウイルスは確かに恐ろしい感染症です。
世界中に未知なるウイルスが蔓延しており、そのウイルスにより亡くなる人が出ていることは、とても恐怖を感じます。
しかし、新型コロナウイルスの裏で、インフルエンザでこれほどの死亡者数が出ていることを、頭に置いていただきたいと考えております。
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