新型コロナウイルス、黄砂、花粉、PM2.5…大きさは?比較したらどれが大きい?マスクの効果は?

新型コロナウイルス

連日新型コロナウイルスに対しての様々な話題が多く取り上げられています。

またこれからの時期に人々を悩ます花粉やPM2.5の飛散も始まっています。

ところで、みなさんはこのウイルスや花粉、PM2.5など、それぞれの大きさをご存じでしょうか?

そもそもウイルスと細菌の違いは何が違うの?

じゃあ、新型コロナウイルスとPM2.5はどちらが大きいのだろう?

新型コロナウイルスや花粉、PM2.5、黄砂は人体のどこまで侵入しちゃうの?

新型コロナウイルスはマスクで防げるの?

このような疑問にお答えします。

本記事でわかること
  • ウイルスと細菌の違い

  • 新型コロナウイルス、花粉、PM2.5、黄砂など…それぞれの大きさ

  • 新型コロナウイルス、花粉、PM2.5、黄砂など… 人体のどこまで侵入するか

  • 新型コロナウイルス、花粉、PM2.5、黄砂など…各マスクで防ぐことは可能か

新型コロナウイルスの大きさについて知りたい方、新型コロナウイルスをマスクで防ぐことは可能なのかを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

ウイルスと細菌の違い

まずウイルスと細菌の違いについて紐解いていきましょう。

ウイルスと細菌の大きさ

  • ウイルスの大きさは約0.1㎛

  • 細菌は1㎛~5㎛

ちなみに、1㎛=0.001mm(1/1000mm)=0.000001m(1/100万)です。

大きさをわかりやすく比較するのであれば

  • ウイルス:パチンコ玉

  • 細菌:バスケットボール~運動会の大玉ころがしの玉

単体での生命力

細菌は生命体であり、単体で生きることができ、繁殖や増殖をすることができます。

一方、ウイルスは生命体ではありません。

なので、ウイルス単体では生きることや活動することができないのです。

ではなぜ、ウイルスは増殖するのでしょうか?

それは、ウイルスは体内の細胞などの生命体に侵入し、その細胞の中で増殖していくのです。

ウイルスは人間の体内のどこまで侵入するのか

では、ウイルスやその他の物質は、人間の体内のどこまで侵入することができるのでしょうか。

口から肺の内部の細気管支や肺胞までを、3つに分けて考えます。

上気道内で留まるもの

上気道内には10㎛までの物質が侵入できます

  • 人の髪の毛 約70㎛

  • 花粉  約30㎛
下気道内で留まるもの

下気道内には1.0㎛~10㎛以下の物質が侵入できます

  • 黄砂  約5㎛

  • アスベスト  約3㎛

  • 結核菌  約2㎛

  • PM2.5  約2.5㎛
細気管支または肺胞内で留まるもの

細気管支や肺胞など、肺の内部には1.0㎛以下の物質が侵入できます

  • たばこの煙  約1.0㎛

  • 新型コロナウイルス   約0.1㎛

  • HIVウイルス   約0.1㎛

  • 麻疹   約0.1㎛

  • インフルエンザ   約0.1㎛

  • ヘルペス    約0.1㎛

例を挙げると

花粉は、咽頭部までしか侵入できないので、鼻水や涙、くしゃみなどのように、喉から上の部分に症状が出るのです。

新型コロナウイルスは、肺の内部まで侵入してしまいます。

肺の内部に侵入することで、肺が炎症を起こしてしまうのです。

肺が炎症を起こすことにより、激しい咳が出たり、呼吸困難を引き起こします。

新型コロナウイルス、花粉、PM2.5…マスクで防げる大きさは?

市販のマスク(サージカルマスク

一般的に市販されているマスクは、医療用マスクと同じでサージカルマスクとも言われます。

サージカルマスクは直径5㎛までの物質を除去することができます。

花粉や黄砂であれば、サージカルマスクは効果的であると言えます。

N95マスク

N95マスクとはNIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格に合格したマスクです。

N95マスクであれば、0.3㎛までの微粒子を95%除去できるというマスクなのです。


同様にN99マスクでは0.3㎛までの微粒子を99%除去、N100マスクでは99.9%除去できるマスクということです。

N95マスクで新型コロナウイルスは防止できる?

N95マスクは0.3㎛までの微粒子しか除去できないと書きました。

ということは、0.1㎛の新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスは除去できないことになってしまいます。

しかし、N95マスクは新型コロナウイルスに対して感染のリスクを低減することに対して有効なのです。

その理由は…
  1. ウイルスは単体では生きることはできない

  2. 新型コロナウイルスやインフルエンザは飛沫感染

  3. 0.1㎛の新型コロナウイルスは唾液や涙などにくっついて3.0㎛~5.0㎛となって放出される

  4. 0.3㎛までを除去できるN95マスクは感染防止に有効

しかし、防止を有効にするには、鼻に密着させる、随時取り替えるなどの、正しい取り扱いをすることが必要です。

新型コロナウイルス感染者と非感染者、マスクをつける優先順位は?

新型コロナウイルスが世界中に蔓延し、国内ではマスクの品薄状態が続いています。

例えばマスクが1枚しかないときは、感染者と非感染者のどちらに優先的にマスクを装着すべきなのでしょうか?

正解は、「感染者」です。

マスクを「予防」として着用していても、市販されているマスクでは密着性の低さや取り扱いの仕方の甘さにより、厳密には感染を完璧に絶つことはできません。

感染者がマスクを着用することで、ウイルスを含んだ飛沫を拡散させないだけではなく、喉の保湿をすることでウイルスの活動を抑えられることができます。

ウイルスは「予防」することより、「拡散」させないことの方が重要なのです。

本来であれば、感染者と非感染者の双方がマスクを装着するべきです。

しかし、マスクの品薄状態が続くと、マスクをつける優先順位を考慮しなければなりません。

悪質な転売や大量買い占めにより、病院や医療従事者などの、本当に必要としている人にマスクが行き渡らない状態が続いていることを心苦しく感じます。

私もマスクを少しでも節約しようと、マスクの取り替えシートを使用しています。

追記:2020年5月に入り、マスクが少しずつ流通するようになりました。

今後はマスク着用による熱中症にも気を付けなければいけません。

GWが過ぎ、少しずつマスクが流通するようになりました。

しかし、今後は熱中症に気をつける時期がやってきます。

冷感マスクなどを利用し、熱中症対策にも注意しましょう。

本格的な暑さが訪れる前に、また今回のマスク騒動のようにならないためにも、早めのご準備をしておきましょう。

新型コロナウイルスと熱中症に関しては「熱中症は新型コロナウイルスを待ってくれない…2020年熱中症の恐怖」の記事をご覧ください。

まとめ

記事のポイント
  • ウイルスと細菌の違いは、非生命体(ウイルス)と生命体(細菌)の違い

  • ウイルスの大きさは約1.0μm、細菌は1~5μm

  • 人体への侵入は、花粉は喉まで、黄砂やPM2.5は気管から肺まで、新型コロナウイルスやインフルエンザは肺胞など細気管支まで

  • サージカルマスクは花粉や黄砂を防げるが、新型コロナウイルスは完全に防ぐことはできない

  • N95マスクであれば、新型コロナウイルスを防ぐことができる

  • 感染者と非感染者なら、マスクの優先順位は【 感染者 】

今回の記事で、感染者に優先的に装着させることや、市販のマスクでも予防効果があることをおわかりいただけただでしょうか?

それぞれのウイルスや花粉などの物質の大きさと、その物質の侵入を防止するマスクの種類や有効性もご説明いたしました。

ウイルスの大きさやマスクの有効性を知っておくことは、より正しい拡散防止の方法や予防策につながるでしょう。

コメント

  1. まつもと より:

    興味深い情報ありがとうございます
    出典はどちらでしょうか?論文も読んでみたいです

  2. 出井庸夫 より:

    まとめでマスクの優先順位は「非感染者」では無くて「感染者」の誤りではありませんか?

    • atsubow より:

      出井様

      ご指摘ありがとうございました。

      記事を修正いたしました。

      コメントに感謝いたします。

      本当にありがとうございました。